株式会社PFU
イメージング事業本部 ビジネス推進統括部
プロモーション推進部 部長
山口 篤
弊社の売れ筋『ScanSnap iX1500』は、5万円程度の価格です。名刺やサイズの違う書類をボタン1つで複数枚同時に読み取れ、会計ソフトや名刺管理ソフトとも連携できます

社内のペーパーレス化で 無駄を省き、リスク管理を!

中小企業では、経営の二極化が進んでいる。ITソリューションを積極導入して、生産性や事業スピード向上を実現している企業と、そうでない企業だ。

IT導入を躊躇している企業の多くも、その有効性を理解してはいる。しかし、「何から手をつけるべきかがわからないという方々がいらっしゃる」と、株式会社PFUのプロモーション推進部部長・山口篤氏は語る。

「ITソリューションの多くは導入時の設定や運用・管理にIT知識が求められます。そのため、社内にIT人材がいなければ、ためらう気持ちもわかります。しかし、3年後、5年後、IT化を進めた企業との差は、取り返しがつかないほど大きくなっている可能性があります」
とはいえ、よくわからないまま高価なシステムを入れては、使いこなせず、宝の持ち腐れになる可能性が高い。そこで、手ごろな価格で、業務効率向上を実感しやすい〝ペーパーレス化〞からはじめるのがいいと山口氏は続ける。

「紙で情報を管理している企業では、情報検索に社員1人当たり1日20分といわれています。10人の会社なら1日200分を無駄にしている計算です。また、資料が見つからずお客様を待たせたり、大切な書類を紛失したりするリスクもありますが、情報管理をデータ化することで効率化できます」
書類や名刺をスキャンしてデータ化しておけば、ファイル名などから簡単に検索できるし、優先度や日付順で並べ替えることも容易だ。

「たとえば、出張先で名刺交換した人の連絡先を知りたければスマホで確認できますし、社員全員が交換した名刺をデータで一元管理しておけば、人的ネットワークを会社の財産として活用できます。また、会計ソフトとスキャナーを連携させれば、レシートなどの印字された領収書ならほぼ完ぺきに読み取れますので、月末の経費精算処理が驚くほど楽になるはずです」

ペーパーレス化で業務効率向上を実感できれば、ITへの抵抗感も薄れて、他のソリューション導入も積極的に検討できるようになる。
「自身や社員のITリテラシーを高めるには、使ってみることが近道です。そのためにも、導入コストが安く、操作も簡単な〝スキャナーによる電子化〞から挑戦するのがいいと思います」
企業における業務改善は、経営者にとっての大きな課題である。ハードルの低いところからIT活用への取り組みをスタートさせることは、確かに次のステップへとつながるだろう。

取材日:2019年5月

編集協力 プレジデント社 企画編集本部